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浮上油回収装置にはさまざまな種類があり、それぞれで油を回収する仕組みが異なります。ここでは、スクリュー式の浮上油回収装置の仕組みやメリット・デメリットについてまとめました。
浮上油回収装置のスクリューは特殊ならせん構造をしており、スクリューの回転によって持ち上げる力が働くことで油を回収できる仕組みになっています。このときに低粘度のクーラントは落下して貯留槽に戻るため、高粘度の油だけを効率的に回収することが可能。また、ベルトの交換やスキージの調整、分離タンクの清掃が不要となり、従来のベルト式のオイルスキマーよりランニングコストの削減を図ることができます。
また、スクリュー式は油を巻き取って回収するので、油が付着しないと回収できないベルト式と比べて、浮上油の回収能力がより優れているのも特徴です。
スクリュー式は油を持ち上げる過程で粘度の低いクーラントは落下してしまうため、分離タンクを設置する必要はほぼありません。それにより省スペース化を叶えられるほか、クーラントの持ち出しが少ないことで廃液コストを削減できるメリットがあります。
一方で、粘度の差を利用して回収するスクリュー式は、低粘度の油の回収には向きません。また、固形異物の混入が多い液体にスクリューを使用する場合、油のほかに切削粉やスラッジも巻き取りやすく、装置の故障につながるリスクがあるので注意が必要です。
スクリュー式の浮上油回収装置には優れた回収能力や省スペース化などのメリットがある一方で、切削粉やスラッジの多い悪環境での対応が難しいという課題もあります。装置によっては悪環境での対応に耐えられる性能を備えたものもあるため、導入を検討する際に確認すると良いでしょう。デモ機の貸し出しに対応しているメーカーなら、性能を実際に確認できます。
浮上油回収装置にはそのほかにもベルト式や円盤式などの種類があるので、それぞれの特徴や性能を確認したうえで現場に合った装置を選ぶのがおすすめです。
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