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浮上油回収装置を選ぶポイントのひとつが、対応範囲です。現場ごとに異なるクーラント液の性質や浮上油の成分など、どこまで対応できる装置かを確認することで、製品を絞りやすくなります。
ひとくちにクーラント液といっても、工場や作業現場によって使用する液体の性質や成分は異なりますし、使用中にも変化していきます。使用する水をみても、工場の水には軟水、純水、ボイラー凝縮水などいろいろな種類があります。
クーラント液の温度も、冷たい液体を使うところもあれば高温の液体を使うところもあるでしょう。浮上油回収装置のなかには、50~60℃以上の高温液だと正常に動作しなくなるものもありますから、対応温度も確認しておきましょう。
また、水のpHもポイント。高アルカリのクーラント液を使用することもある現場も。対応できるpHが決まっている装置もあるので、装置選びの際にチェックしておきたい項目です。
スラッジにもいくつかの種類があり、浮上油回収装置で回収できるもの、できないものがありますから、装置選びのポイントのひとつです。
スラッジといわれて、真っ先に思い浮かぶのがクーラントタンクの底に沈殿するスラッジでしょう。沈殿したスラッジを回収にするにはハイパワーの装置が必要ですが、装置だけではすべての回収が難しく、液中スラッジや超微細スラッジの回収効率の高い装置を選び、清掃などのメンテナンスを減らすほうが得策といえます。
問題になるのが超微細スラッジの回収。フィルターやオイルスキマーなどでは回収できないこともありますので、どれくらいの大きさのスラッジまで回収できるかもチェックしたいポイントになります。
浮上油回収装置のなかには、レストランなどの飲食店で活用されるグリストラップ(油脂分離阻集器)にも対応している製品もあり、悪臭の発生を抑えたり清掃の手間を省く工夫がされていたりと、厨房排水の課題を解決する浮上油回収装置が登場しています。
なお、工場などの浮上油とは成分が異なるためグリストラップ専用の回収装置になります。さまざまな回収装置を手掛けるといった実績も、メーカー選びのポイントになるでしょう。
対応範囲が広い浮上油回収装置・メーカーを選ぶことで、工場の課題を解決しやすくなります。ただ、本当に解決できるかは実際に導入しないとわかりません。
メーカーによっては、導入前にデモ機を貸し出してテスト運用ができるサービスを展開しているところもあります。こうしたサポートを活用するのも、装置選びをスムーズに進めるポイントでしょう。
悪臭や機械停止などのお悩みは、浮上油だけが原因ではないことも。
そこで、様々な現場に広く答えてくれる浮上油回収装置の中でも、デモ機レンタルで導入検討ができる製品ラインナップを厳選しました。
浮上油回収に必要な機能を備えた小型仕様。
狭いスペースでも収納が可能